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生理管理アプリを活用すべき理由
女性の生理について管理するアプリには、一般的な健康管理から妊娠予防まで、いくつかの利点があります。技術の発達により、自分の生理周期などを把握できるようになったことで、自分の体の状態を理解し、生活をコントロールできるようになりました。
また、それに合わせて日常の予定を立てることで、無理のないスケジュール調整ができることは、心身の健康にもつながります。
ここでは生理管理アプリを使うべき理由をいくつか見ていきましょう。
自分のパターンを把握できる
生理管理アプリを利用すれば、自分の生理パターンを簡単に把握することができます。ある研究によると、19~54歳の女性のうち14.2%の人が生理不順であることが分かっており、文献では、生理不順の有病率は、職業や年齢、居住国によって5~35.6%となっています。
生理周期は人によって異なりますが、世界平均では28日とされています。アプリには、生理が始まった日が記録され、自分の平均周期を知ることができます。さらに、精神状態や食欲、お腹の張り、その他様々な症状を計測することもできます。このように、自分の体や心の状態について、把握しておきたいことや気付けなかったことを知ることが出来ます。また、自分の生理周期や生理学・心理学的変化を理解することで、事前の対策や予定の調整を行えるようになります。
避妊に役立つ
生理管理アプリは、アルゴリズムを用いて妊娠しやすい時期を計算し、受精しやすい日や妊娠しやすい日を知らせてくれます。妊娠しやすい日には性行為を控える(避妊をする)ように通知し、逆に避妊をせずに性行為を行っても妊娠しにくい日の特定もしてくれます。
避妊について考える前に、まずは妊娠に関する正しい知識や、妊娠の仕組みをきちんと理解する必要があります。例えば、排卵日しか妊娠はしない、または排卵日には必ず妊娠する、という考え方が一般的です。
しかし、その考えが間違っているとしたらどうでしょうか?実際は排卵日だけでなく、その前後の期間も妊娠する可能性があります。予定外に妊娠した人の多くは、前後の期間は妊娠しにくい、と誤解していたことが原因によるものです。
これは通常「妊娠可能期間」と呼ばれ、生理管理アプリを利用していれば、ほぼ把握することができます。排卵前の5日間と排卵後の1日に分けて、平均およそ6日間とされています。
さらに最も妊娠しやすい期間は排卵の2日前からとされ、妊娠の確率が24時間後に急速に上昇します。避妊したい場合、生理管理アプリを利用すれば、そのタイミングを知ることができるため、妊娠につながる性行為を回避することができます。
健康管理に役立つ
生理周期は、外的要因の影響を受けやすく、健康状態の良し悪しが表れるため、私たちは身体的にも精神的にも、健康を意識する必要があります。たとえば、ストレスや病気、服薬、運動などは生理周期に大きな影響を与えます。
つまり、生理を通して自分の体が、正常に機能しているかを判断することができるといえます。生理不順や過多月経、生理が来ない場合には、何が原因なのかをチェックする必要があります。
生理管理アプリは、様々な症状をこまかく計測して記録するため、医療機関で受診した際にも、正確に思い出すことができます。最後に来た生理の日付なども、スマートフォンの操作一つで簡単に分かります。
心の状態を把握できる
ほとんどの人が、心の不調はPMS(月経前症候群)が主な原因だと思いっていますが、いくつかのホルモンが、1ヶ月間の体のサイクル全体を通じて変化し、心の不調を引き起こすといったさまざまな理由があります。
生理期間中は、気分の落ち込みやイライラ、怒りっぽくなる、情緒不安定などの症状が出る場合があります。これは、生理中に起こるホルモンバランスの変化が原因と考えられますが、具体的にこれらの因果関係を確立するための研究は現在も続けられています。
生理管理アプリを通じて、このような心の変化のタイミングを把握することにより、自身の生理周期のリズムを理解するのに役立ち、心の状態を管理することが可能となります。他にも、生産的、幸福、悲しみ、疲労などさまざまな感情や精神状態を計測することができるアプリもあります。
これらのアプリによって自身の変化に気づくことができ、管理と対策がより適切に行えるようになります。
記録ができる
日々の生活において、些細な事は忘れてしまう場合も多々あり、誰しも、自分の生理に関することを全て覚えていられるわけではありません。しかし、生理管理アプリを使えば、生理の時期を記録し、周期に関する情報をいつでも簡単に確認することができます。
カレンダーなどに、ただ記録を残すのであれば簡単ですが、それだけではあまり効果的ではありません。生理管理アプリを使うことで、生理初日から次の生理までの周期単位で記録され、正確な情報として管理ができます。
また、自分の周期が一般的な28日平均に該当しない場合でも、高齢女性は21~35日が正常範囲とされていることなどもあり、心配する必要はありません。
妊娠に役立つ
ある調査によって、およそ12~15%のカップルが、1年では妊娠に至らないということが分かっています。これにはいくつかの要因がありますが、最も考えられるのは、排卵前後の妊娠可能期間をうまく活用できていないということです。
生理管理アプリは、妊娠可能期間が明確になるため、妊娠の可能性を高めることができます。
また、妊娠を望まないカップルの避妊手段としても役立ちます。アプリで妊娠しやすい時期が分かり、適切に避妊することができるため、避妊薬の使用以外に、最も効果的な手段です。
まとめ
生理管理アプリには、このようにたくさんのメリットがあります。まずはあなたに合ったアプリを一つ選び、こまめに記録をしていきましょう。それをきちんと続けることで、自分の生理周期を正確に把握し、心身の健康につながります。女性特有の悩みやストレスを少しでも軽減することで、より充実した生活を送ることができるのではないでしょうか。