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LivingWithアプリのレビュー:ある日、突然始まるがんとの生活を多方面から支えるアプリケーション「LivingWith」レビュー

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LivingWithアプリのレビュー:ある日、突然始まるがんとの生活を多方面から支えるアプリケーション「LivingWith」レビュー

 

すべてのがんの物語は思いがけず始まります。それはアメリカ人のトニーの場合も同様でした。彼自身の心に大きな衝撃を与える診断から、トニーの物語も、幕が開けます。

「診察室に入ると、私はそこに座り、医師は机に向かっていました」と彼は回顧します。「医師は『悪い知らせとは、あなたががんだということです』 と言いました。」

トニーは、軍隊で医療分野に従事していた経験もあり、多くの患者が知らないがんの専門用語に精通していましたが、大抵の人は「医師の言葉」に馴染みがないのではと考え、彼は表に出て、サミットで講演し、声なき人々の代弁者となったのです。彼は、恐怖、挫折、そして信仰の経験を共有しました。彼は、自分の「命の期限が切れる」前に「インスピレーション」を与えたかったと話します。

 

トニーは、1690万人の米国人のがん患者のために作られたアプリ「LivingWith」に登場する何千人もの素晴らしいサバイバーの一人です。彼は、デジタルサポートネットワークの一員であり、プライベートなサポートサークルの一員でもあります。そこでは多くの人々が人生に非常に大きな影響を与える病気を克服するために、緊密なコミュニティで相互に助け合い、刺激し合い、励ましあっています。

 

 

こちらでは、LivingWithアプリの詳細や、対象者について説明します。そして、長所と短所、価格、ユーザーの感想について紹介します。

 

LivingWithアプリとは

LivingWithは、ファイザー社の一部であるファイザーオンコロジーが作成したがんサポートアプリです。ファイザーオンコロジーは、がんの生物学を研究し、膀胱がん血液がん乳がん、そしてトニーの場合は前立腺がんなど、あらゆる形態のがんに罹患している人々のために、命を救う可能性のある治療法を開発しています。このアプリは、iOSおよびAndroidで無料でダウンロードが可能です。

 

 

LivingWithの機能

LivingWithは自らを、がんと共に生きる人々のためのワンストップ・ポータルと表現しています。LivingWithは、がんに罹患した人々を支援し、勇気づけることが自分たちの責任だと信じています。

このアプリには様々な機能が搭載され、個別の「ニュース」フィードからアクセスできます。

 

 

News Feedニュース配信

インスピレーションとモチベーションを与えてくれる、毎日の前向きなアファメーションを見つけてください。

 

 

コミュニケーション

治療をサポートするために、「現実」の友人や恋人を招待し、世界中の何千人ものユーザーと新しいつながりを作りましょう。メッセージやアップデートを送受信して、同じ経験をしている人たちのインナーサークルの作成ができます。サポートの提供や、ヒントの交換など、新しい関係を築いてください。

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健康と気分

自分の気分や痛みのレベルを個人用ダッシュボードでモニターし、更新情報をネットワーク内の人と共有することがで可能です。さらに、グラフやレポートを医療チームと共有するできます(医療チームがアプリを使用している場合)。

組織

診察や病院の予約などのリマインダーの設定ができます。

睡眠

Fitbit、Google Fit、Apple Healthをアプリに接続し、睡眠パターンをモニターします。

 

 

 

 リソース

トニーのような心を打つがん体験談や、栄養や健康的な生活に関する記事を読むことができます。その他のリソースが必要な場合、オンラインや地域の支援団体を検索してください。また、郵便番号を入力すると、American Cancer Societyが運営するイベントなど、地域のコミュニティイベントを検索できます。

 

 

LivingWithの長所

 

  • 世界で最も人気のある、がんと闘う人々のためのアプリの一つです。
  • 価格は無料です。
  • 広告はありません。
  • iOSおよびAndroidで利用可能です。

 

LivingWithの短所

 

  • 一部のユーザーから、アプリの技術的な問題が報告され、一部の機能が使用できませんでした。
  • バイオ医薬品企業であるファイザー株式会社が作成し、非営利団体や独立した組織ではありません。

 

 

アプリの価格

LivingWithは、広告を一切含まない無料アプリです。これは、4.99ドルのiHealth MyVitals(iOS/Android)のような類似の健康管理アプリや、プレミアム機能にユーザーが課金されるMedisafe(iOS/Android)のような服薬リマインダーアプリよりもお手頃ではないでしょうか。

LivingWithについてユーザーの感想

LivingWithは、App Storeで130件の評価を受け、ユーザーレビューの平均スコアは5点満点中4.2点となっています(2021年8月時点での情報)。

 

 

  • 「堅実で使いやすいアプリだと思います。特に、家族や友人に具体的な助けを求めることができる「サポート」という項目がとても気に入っています。これは私にとって非常に使い勝手が良いです。」- ChrixCo.
  • 「このアプリはとても簡単に操作できます。自分の大切な人をアカウントに追加しておくことで、受診の際に私に起きていることを正確に知らせることができるアイデアが気に入っています。これにより、全員に個別に電話をかける必要がなくなりました。」 – アピアの妻

 

LivingWithは現在、Google Playで117件の評価に基づく平均ユーザーレビュー5点満点中4点を獲得しています(2021年8月時点での情報)。

 

  • 「がん患者が助けを得られることは、皆さんが想像する以上に非常にありがたいものです。このアプリを、とても気に入っています。電話をかけたり、受けたりする作業時間を大幅に短縮できます。電話が苦手な人は特にそう感じるでしょう。」 – ロレイン・
  • 「このアプリは、健康上の問題に対処している個人の情報を得るための良いアイデアですが、あまりうまく機能していません。新しい投稿について携帯電話に通知が表示されることが多々あるのですが、アプリに入っても読めません。」- モニカ
  • 「真面目な話、0点にします。アプリをダウンロードして、チュートリアルを行ったところ、どのボタンも反応しませんでした。自分のサークルに追加しようとすると、プロンプトを押し続けても何も起こりませんでした。」- ジャック・

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LivingWithの代替品

  • Net Mobile(iOS/Android):米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology)が提供する、がん患者向けの高品質なリソースを提供する無料アプリです。症状トラッカー、投薬記録、ビデオガイドなどの機能があり、診断から退院まで、がんとの生活のあらゆる側面をカバーしています。
  • CareZone(iOS):健康情報を整理し、重要ながん関連サービスやリソースにアクセスできる無料アプリです。機能としては、ピルボトルスキャナー、自動服薬リマインダー、世界中のがん患者との交流などがあります。
  • Create To Heal(iOS):がん治療中の患者のストレスを軽減するマインドフルネスアプリです。4つのガイド付き瞑想、10の音楽トラック、36のアート作品、60以上のインスピレーション・メッセージを無料で提供しています。

 

まとめ

がんは孤独な体験であり、恐怖や孤立感をもたらすものです。LivingWithアプリはこれらの問題を解決し、同じ体験をしている人々のコミュニティへのアクセスを提供します。このアプリの技術的な問題を報告も見られますが、レビューはポジティブなものばかりです。ユーザーは、自分の健康状態や気分の追跡や、治療法の整理など、健康に関するリソースにアクセスしたり、自分の体験を聞きたい人と共有したりすることができます。

 

 

※LivingWithは、iOSおよびAndroidで無料でご利用いただけます。

※機能・金額は2021年8月時点

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