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腎臓チャートアプリについて
Iperdesign社がアッヴィのために制作した腎臓チャートアプリは、医師と患者の両方が腎臓の健康を管理できるようにデザインされたツールで、患者さんが慢性腎臓病のリスクを抱えているかどうかを医師が判断するのに役立ちます。慢性腎臓病は不治の病と言われるものですが、このアプリを利用することで、早期に発見し命を救うことができます。
イタリアに本社があるIperdesign社は数多くの多言語でアプリを手がけており、アプリは英語圏の人にも提供しています。キューピッドアプリからデールカーネギートレーニングまで、様々なアプリを提供しており、豊富な知識が生かされています。
アッヴィは、技術と研究に重点を置いたバイオ製薬会社であり、アプリに命を吹き込むための専門知識を持っています。彼らは、CKD(慢性腎臓病)の可能性のある障害を早期に発見することで、患者さんに新たな人生を送ってもらいたいと考え、腎臓チャートアプリを制作しました。
アプリの仕組み
慢性腎臓病(CKD)は、ゆっくりと進行し元に戻らないことから、サイレントキラーと呼ばれています。腎臓は時間の経過とともにダメージを受け、血液を必要なだけろ過できなくなります。その結果、血液中の老廃物が適切に処理されなくなります。毒素が体内に蓄積され、栄養失調、心臓病、貧血など、さまざまな健康問題が引き起こされます。
残念ながら、これらの二次的な症状が自覚されるときは、すでに慢性腎臓病(CKD)がかなり進行している場合が多いとされているので、定期的に検査を受けることが不可欠です。
腎臓チャートアプリでは、医師が患者さんの情報を入力するだけで、危険因子やスクリーニングに役立つヒントが表示されます。
簡単なチャートで、患者さんにさらなるスクリーニングが必要かどうかを確認でき、患者さんがCKDのどの段階に達しているかもわかります。場合によっては、問題がすでにかなり深刻になっていることもあり、患者さんは完全な腎不全に陥り、死に至る危険性があります。
- 慢性腎臓病(CKD)の危険因子
- 家族に腎臓病の患者がいるか(遺伝的に発生することが多い)
- 年齢(高いほど腎臓病になりやすい)
- 人種的(ヒスパニック、アフリカン・アメリカン、アメリカン・インディアンの血が混じっている場合、腎臓病になりやすい傾向がある)
- 高血圧、糖尿病、腎臓病などの病気がないか
これらのリスクファクターをお持ちの方は、検診を受けることをお勧めします。
腎臓チャートアプリは、様々な要因とチャートに入力された医療情報により、誰が高リスクであるかを特定するのに役立ちます。必要があれば、その人は腎臓専門医に紹介され、より高度な検査を受けることができます。場合によっては、人工透析や腎臓移植が必要になることもあります。
腎臓が専門ではない医師が、このアプリに患者の基本的な情報やデータを簡単に入力すると、3種類の計算式に基づいてリスクを算出することができます。
その結果、患者さんの予後やCKDになる可能性が、緑(リスクなし)から赤(非常にリスクが高い)までの色分けされたチャートで表示されます。医者ではない一般の人にも、治療の必要があるかどうかが一目瞭然です。
チャートに入力するためには、患者さんの尿結果が必要ですが、これがあるだけで、より正確な治療が可能になります。尿中のアルブミンとタンパク質を測定し、その他いくつかの基本的な項目を調べることで、腎臓の健康状態を知ることができます。
アプリのメリットとデメリット
腎臓チャートアプリを使うことには、かなり明白なメリットがあります。
このアプリは、誰が腎不全のリスクを抱えているのか、誰がさらなる検査を必要としているのかを判断するのに非常に役立ちます。使い方は簡単で、誰でも情報を追加することができます。素人でも、自分のリスクレベルを確認するためにこのアプリを使うことができ、このアプリは無料で利用できるのことも魅力のひとつです。
デメリットは、このアプリを見つけるのが非常に難しいことです。イタリア語圏の医師が多く利用していることもありますが、Playストアに表示されないため、使いづらいのです。
ユーザーの声
腎臓チャートアプリは、2014年の「医療従事者向けベストアプリ」に選ばれ、その有用性が広く評価されています。医師たちは、このアプリが医療業界で非常に役立っていることを知り、腎臓の問題を見逃さないようにするために頻繁に使用していました。しかし、何が起こったのかは不明ですが、このアプリは現在入手が非常に困難になっています。
腎臓チャートアプリと似たアプリ
腎臓チャートアプリはこの分野では傑出していますが、腎不全を患っている人のためのアプリは他にもあります。最も有用なものは、患者の潜在的な問題をスクリーニングするように設計されており、常に病気が深刻になる前に発見することを念頭に置いています。
・「eGFR Calculators Pro: 腎機能または腎臓機能」アプリ
腎臓チャートアプリと似たアプリの中では最高レベルのアプリの一つです。このアプリでは、いくつかの基本的な情報を入力すると、推定糸球体濾過率(eGFR)を計算して、腎臓の機能を確認することができます。その結果に基づいてアプリが評価を行い、慢性腎臓病(CKD)のステージを示唆します。また、入力した情報に基づいて、推奨される行動も教えてくれます。
国立腎臓財団(NKF)が作成したアプリには、5種類の基本的なeGRF計算機が搭載されています。5つの計算機の中から最適なものを選んで使うことで、自分が慢性腎臓病(CKD)のどの段階にいるかを知ることができます。私たちが自分でこのアプリを利用して、何か腎機能の数値に異常がみられた時は、その情報を主治医に持っていってフォローアップを受けることができます。
なお、慢性腎臓病(CKD)アプリはダイエットに特化したものが多いですが、その大半は正確な情報を使っていないので、信用してはいけません。古いものではなく、医療機関で承認されたアプリを使うのがベストです。
もしあなたやあなたの患者さんが腎臓チャートアプリを手に入れたいのであれば、Apple用とAndroid用がありますので、お好きな方をお選びください。
残念ながら、現在では入手が非常に困難で、イタリア以外の国のストアでは常に表示されているわけではありません。また、見つかったとしても、最初のインターフェースがイタリア語で表示されるかもしれません。