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業務のAI移行に期待すること

映画を始めとしたフィクションの世界には、AIやロボットが人間の仕事や存在価値を奪うエピソードであふれています。しかし、そのような事態が本当に起こる可能性はどのくらいあるのでしょうか?また現実問題としてAIを導入することによる業務の変化について、労働者はどの程度心配する必要があり、かつそれに備えるにはどうすればよいのでしょうか。

業務にAIを利用するようになってから既に30年以上の時間が経過しましたが、その間もAIは常に改善され、機能も拡張されてきました。その結果AIは世界経済に大きな影響を与え、私たちの働き方も変えています。IT分野のリサーチやコンサルティングを行っているアメリカの企業ガートナーの調査によると、2015年には10%以下であったAI導入率が、4年後の2019年には37%と急速に増加しています。さらにこの動きは今後数年に渡って加速すると予想されています。

一つの企業がAIを導入すると、競合相手の企業も遅れないためにAIを導入する必要が出てきます。この流れが、今業務にAIを取り入れる企業が増えている大きな理由です。

 

AIによって今何が変わっているのか

AIによる生活の変化は、既に驚きを呼ぶものではなくなりました。労働人口は産業革命後の100年間で劇的に変化しており、今も変化し続けています。その中でAIと人間のバランスをうまく取ることが、よりよい世界を作るための選択肢になると多くの人が感じています。

すでにAIを導入した企業の例を見れば、業務にAIを導入することは良い影響をもたらすという考えをさらに補強できます。現実にほとんどの企業では人間からAIに業務をシフトしはじめていて、AIを導入した企業の71%は既にワークスタイルの変化が現れており、その中の82%は今後数年間でさらに大きな変化があると感じています。

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AIは労働者にとって脅威か

業務にAIを導入する際に従業員が抱く最大の恐怖は、自分たちが全て解雇されるかもしれないということです。これは多くの人が恐れていることで、彼らは自分の仕事はAIが引き継ぎ、代わりにやりたくない仕事に就くことを余儀なくされるのではないかと心配しています。しかし、実際のエビデンスはそれとは異なる結果を示しています。

世界最大の会計事務所であるデロイトトーマツグループによる調査では、AIを導入しようとしている企業の66%が、全体的なコストを削減するためにできるだけ多くの業務を自動化したいと考えていました。これは一見前述の懸念を高めているようですが、別の質問ではAIを導入する主な目的を、従業員がより高度な意思決定を行うのを手助けするためだと答えました。

この調査に回答した企業の75%は、AIは労働者にとっても良いものであり、業務全般において労働価値を高める新たな方法であると回答しています。 さらに70%はAIが従業員の満足度を高め、仕事のパフォーマンスも向上させると感じています。

 

仕事とAIの未来

企業が業務にAIを導入する主な目的は、単純作業や繰り返しの作業を肩代わりさせることです。それらの作業から解放された従業員は、AIがまだできないようなクリエイティブな発想を追求することができます。

人間は今でもAIよりいくつかの点で優れています。たとえば共感は人間だけが感じられ、会話をはじめとしたほとんどのコミュニケーションは人間対人間で行うのが最善です。情報の解釈と判断もAIが得意ではない分野ですが、これもより適切に差配できる人間の方が優れているといえます。一方で先入観や偏見を除いて判断しなければならない業務の効率化やリスク評価を行うのにはAIが向いています。AIは感情による判断ミスがないため、この種の決定が適切に行えるためです。

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AIがもたらした業務の変化

AIは既に一部の業務を引き継いでいますが、単純作業だけでなくサービスや製品を強化するのにも使用されています。たとえばNetflixなどの映像配信サービスは、AIを使用しておすすめ動画を各個人に最適化しています。AIシステムは消費者の選択を学習し、それぞれに最適な方法を提案します。

ハードディスクレコーダーやGガイドの番組表サービスで有名なTiVo社では、ネットワーク障害をはじめとしたIT事案の検出や分類、集約、ネットワークの経路選択を機械学習AIが担っています。それによって人間は雑務から解放され、直接取り組む必要のある業務のみに集中できます。こうした業務体制が確立することでエンドユーザーにはよりスピーディーにサービスが提供されます。

AIは人間が好まない繰り返し作業によく使用されます。数値の計算とデータ分析は人間よりAIが多くを担う傾向がありますが、最終決定はあくまで人間が行っています。たとえば医師の場合、AIは検査結果から可能性のある病気を導き出すことができますが、最終的な診断や治療方法を決定するのは医師本人です。

 

職場にAIを導入するにあたって

業務のAI化が避けられないことは疑いの余地がありません。しかし、それは人間がただ仕事を失っていくという意味ではありません。 AIができないことを学習するのと同じくらい、AIができることについて人々に啓蒙することが必要です。AIの有用性を理解すると、人々は自分たちの生活がAIに脅かされることはないと気づくでしょう。

訓練や教育の必要がそれほどないような、専門性の低い仕事に従事している人々はこうした変化に心を痛め、脅威に感じているかもしれません。だからこそ教育はとても重要です。従業員への教育を通じてAIは人間の仕事を奪う以上に、人間を補強して業務全体を向上するものであるという認識を共有できるからです。

人間は仕事によって自らの居場所を見出します。その生き方を無くすことはできません。 AIによって業務の一部を減らすことはできますが、それでも人間は必要です。これまでの調査でもAIは人間の従業員を置き換えるのではなく、人間の仕事を増強するために用いられるというのが共通した認識です。その流れが進むと最終的に人々はクリエイティブで価値の高い仕事に専念し、単純な管理はAIに任せることになるでしょう。

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